※ネタバレあり

 みなみの幼なじみの男の子が登場となった回でした。
 内容としては、はるかとみなみの関係が妙にそれっぽかったというか、百合ちっくだったというか。まあ穿った見方をしてしまう自分の汚さよ。
 とりあえず友人として一緒にいることができなくなってしまうはるかの不安が描かれただけだとは思います。

 みなみの幼なじみキミマロ(すっげえ名前だ・・・)が現れて、みなみが今までの凜とした態度ではなく、親しみやすい性格へと変わっていたことにショックを受ける。
 その原因がはるかであることを知った彼は、はるかに「君はみなみに相応しくないからもう近付くな」と言ったことを言うのだった。
 みなみはその発言を聞いていて、キミマロを諫める。「あなたは相手の気持ちを考えていない」。はるかは取り巻きではなく、友達であると。
 しかしはるかはキミマロの発言を気にして、現れたゼツボーグに対しても本調子で戦うことができなかった。
 しかしみなみは言うのだった。「相応しいとか相応しくないとか誰が決めるのか」と、「はるかははるかのままでいい、私がはるかと一緒にいたいのだ」と。
 それではるかも調子を取り戻し、見事ゼツボーグを撃退するのだった。キミマロもみなみに諫められたことで、自分の間違いに気付く。
 はるかに「近付くな」と言ったことを謝り、みなみには自分が彼女に相応しい男になることを誓ったのだった。

 というもの。
 キミマロが現れたときのきららの表情がなんかめちゃくちゃ面白かったですね。面白そうなことを見つけたいたずらっ子みたいな、そんな感じ。
 戦闘中、はるかとみなみの会話を妨害しようとするゼツボーグに、バリアを張って「邪魔すんな」と守る彼女は、やっぱりちょっとメタの世界に足を踏み入れている気がします。
 作中にある種のメタな意識を持ち込んだキャラクターを登場させるのって、最近の流行なのかなーとか思ったりするのですが、きららはそういう意味でもかなり上手く溶け込んでいる気がします。

 キミマロがはるかに忠告した後の、みなみの発言もかっこよかった。みなみへの不満はみなみへと言うべきだというもの。これ、ハッとさせられる所ありますよね。

 ゆいが結婚と聞いてめちゃくちゃうろたえているのとか、きららが最初いたずらっ子のようだったのに段々とドン引きしていく所とか、今回の内容みんなが表情豊かで良かったと思います。
 そして何故かみなみが結婚しないと分かって安心するはるか、この何とも言えない百合百合しさは、脚本家の仕業だそうで。
 でも実際問題、みなみとキミマロは将来結婚しそうな、何かそんな雰囲気ありますよね。みなみもまんざらでもなさそうだったし。というか、みなみはあーいう風に慕ってくれる相手と結ばれるのが一番なように思う。はるかとみなみの現状を鑑みても。あの空回りっぷりと実は人当たりの良い所とか、はるかに対しての行きすぎた態度はあったけれど、キミマロは男版はるかだ。

 あと何気にバレエの練習しているときのはるかとみなみに、胸の描写がありましたね。プリキュアと言えば板っていう印象が強かっただけに、けっこうハッとさせられてしまいます。

 しかし、今でもらんこのインパクトって凄まじい物があったのだなと思いますね。今回冒頭にちらっと出てきただけなのにあの根性ドーナツの強烈な印象が思い出されましたから。
 こいつはそうそうメインに据えちゃいけないキャラクターですわ。作風まで根刮ぎ変えられてしまう。
 キミマロもキミマロでけっこー強烈なキャラクターだったので、今回はギャグ回だぞと言うスタッフさんたちなりの提示だったのかも知れません。

 そう言えば今回のシリーズってOP映像がちょくちょく変更されていますけど、これってたぶん前作のプリキュア10周年挨拶のノウハウというか、用意した人材というかリソースというか、そういう物を有効活用しているんだろうなって気がしますね。妖精の変身した姿とか新たな敵とか、築き上げた友人たちの絆とかが忘れないようにしっかりと描かれていて、すごく良いと思うのです。



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過去感想は下記より
アニメ感想:2015年夏期まとめ