※ネタバレあり

 見事としか言うほかない、素晴らしい内容だったと思います。

 中学生時代の複雑な感情を、あれほど丁寧に描かれたら唸るしかないです。
 一緒に見ている大人たちはみなみの気持ちがわかる。
 小さな女の子たちもきっとなんとなく、プリキュアのお姉さんが何かものすごく大切なことで悩んでいるのは察せられる。
 そのような感じ。すごく、素晴らしい。

 今回の内容はみなみが海藤グループのパーティにみんなを招待するというもの。
 そこでみなみは海洋生物の医者あすかと出会う。あすかの仕事を見るうち、その仕事内容にみなみは惹かれるようになる。
 パーティが催されると、なんとそこにはあすかが来ていた。なんとあすかは海に関する高名な博士でもあったのだった。海藤グループに入って、その能力を振るって欲しいという依頼を断るあすか。
 自由でありたいという答えに、みなみは衝撃を受けるのだった。
 あすかが夢を閉じ込められたことで生まれたゼツボーグを倒したあと、あすかとみなみは再び話をする。
 なんとあすかはみなみを同じ仕事をしないかと誘うのだった。しかし、みなみは口ごもりつつも断るのだった。

 そのような感じの内容でした。前述しましたが、このみなみの心の動きが素晴らしい回でした。
 海藤グループのために働くということを目標として突き進んでいたみなみが、魅力ある仕事を発見して戸惑ってしまう。迷いつつも、今の夢を追い続けると答える。けれどまだ、そこには少し戸惑いが残っている。
 やっぱり9話の暗い表情の意味を回収する内容でしたが、それでもまだ明確な答えは出さない。と言うバランス感覚が良かったと思います。確かにまだ中学生なのですから、これからどんどん悩んでいけば良い。

 また、はるかやきららが表情豊かだったのも良かったと思います。
 挙げていけば切りが無いですが、カナタが大人としてしっかりしている描写を描いているのも好印象でした。あすかの仕事を見学させてもらう際に、カナタがみなみの両親にそのことを代わりに伝えておくと言う場面でしたが、そういう細かいところがしっかりしているのは良いです。

 あすかの仕事の場面も印象的でしたね。
 ペンギンに魚をあげるのを「可哀想」とためらうはるかやトワたちに、それでは何も食べられなくなる、感謝を忘れなければいいのだと伝える所は、教育アニメとして素晴らしいなと素直に思いました。

 で、次回は演劇をやるわけですよ。これはもう、題名の通りはちゃめちゃになるのだろうと思う訳ですが、ギャグ回となるのか心暖まる回となるのか、今から楽しみです。



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過去感想は下記より
アニメ感想:2015年夏期まとめ