※ネタバレあり。
  筆者の方針は元々、「こう考えれば、楽しめるんじゃない?」という脳内補完をするのが原則です。今作でもそれをできる限り徹底していくつもりでいます。
  できない作品ももちろんありますが、極力。
  まほプリについて少し触れます。貶す意味で……すみません。


 心温まる回でした。
 ただ、筆者はどうもこの手の「はじめてのおつかい」的な作品づくりが苦手です。
 それを成し遂げることが子供に精神的成長を及ぼすとわかっていても、どうしても上手くのめり込めません。なんだかこそばゆくなるためです。

++あらすじ++
 ペコリンスイーツづくり上達。
 いちご山で披露。ピカリオの様子を見に来たキラリンと一緒に泊まることに。
 いちかたちの役に立ちたいとペコリンが願うと夢枕でルミエルがキラキラルで包んでくれる。するとペコリンは翌日、小さな女の子の姿に。

 長老はルミエルの残したキラキラルが、ペコリンの思いに反応したのかも知れないと言うが、結局理由はわからず。妖精が人間になるには心の成長が必要、ペコリンはプリキュアたちの傍にいたから、それが促進された。足りないキラキラルはルミエルが補填した、といったような。
 ともかくペコリンはこれで手伝えると張り切る。そして足りない材料のおつかいへ。卵と薄力粉とバター。
 ペコリンは足りない物を歌で覚える。けれど泣いている子供をあやしていると、お金の入ったポシェットをなくしてしまう。探していると、子供が持っていた。
 おかげで無事お使いができたのだった。そして、その材料でドーナツを、ペコリンの手で作ったのだった。
 妖精たちも、ペコリンの成長に感動する。
 だがそこにディアブルでデコレーションした車に乗った、グレイブが来襲。キラキラルを奪う。
 どんな必殺技を浴びせても、車は丈夫で効かない。
 追いつめられるプリキュア。それをペコリンがかばう。キラキラルを放出したため、元の姿に。

 そのおかげで隙を作り出し、グレイブを撃退できたのだった。
 しかしペコリンは変身できなくなってしまったのだった。いちかに助けてくれたお礼を言われて、嬉しそうに赤面する。
 一方、ピカリオの手が、僅かに動くのだった。
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 あらすじはこんな感じ。内容が単純明快で、非常に書きやすかった。

 ペコリンの影が薄かったことが、ここに来てネックになっていると感じた回ではありました。
 プリキュアと一緒にいたことによる心の成長云々は確かにその通りだと思うのです。その展開に不自然な箇所はないし、描かれていないところで触れ合っているであろう事も想像に難くありません。
 ペコリンが作ったスイーツがドーナツであり、少しデコレーションが不格好でもキラキラルが溢れていることにも、説得力があります。何せドーナツはいちかとの思い出のスイーツなのですから。
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7話「ペコリン、ドーナツ作るペコ〜!」
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 ドーナツは、いちかの心遣いがあった物の、ベーキングパウダーを入れなければいけないという指摘を、ペコリンがしたスイーツです。
 つまり、確実に彼女が作ることのできるスイーツなのです。その要素を今回、改めて描写したと言ったところでしょうか。だからですね、例え出番が少ない部分があろうとも、ペコリンを冷遇しようとしているわけではないのだろうなと筆者は思うわけです。
 惜しむべくは登場人物の多さなのだろうなと。
 食べさせてもらった物がアイスクリームからかき氷にすり替わっていて、更にはアイスクリーム自体も食べさせてもらったものではなく、お世話を怠られたために自分で出した物だった。なんていうことは無いわけですから。

 長老の発言は、面白いなと思いました。同時に賢明だったなとも。上手く回避したというか。
 それでも、「人間の姿になるには心の成長が必要」という部分は、さらっと説明してコミカルな描写で茶化されていますけど、かなり重要な要素のように思いました。
 重大に扱わないようにしていたとしても、無視できない箇所なのかなと。
 これってつまり、負の感情による心の成長でも、人間になる為の要素足り得ると言うことなのではないかと。まあ、ジュリオのことなのですが。すると悪い感情自体も、否定はできないという展開になっていくのでは、といった妄想をしてしまうというか。

 そして、じゃあシエルって確かにスイーツの技術は上達したけれど、パリの方でその精神面での成長を遂げていたのかどうか、と言う部分まで考えてしまう。
 もちろん、スイーツ作りを通して精神的に成長したのだ、という話になるのでしょう。だけど映画を観た筆者は、そこについて首を傾げてしまうと言うか。
 むしろそういった精神面では成長出来ていなかったから、ピカリオを傷付けるという話にもなってしまったのではとか、重箱の隅をつつくようなことも考えてしまいます。
 まあ、考えても仕方ないのだろうなとは思います。

 ペコリンの行動が、小さな子供がするべき行動の指針を示しているようで、好印象でした。
 挨拶をすることに、いちかは喜びます。あおいはそれを当たり前だと言います。
 おつかいをするときに、物事を覚えるために買う物を歌うことで覚えていることも、さすがだと褒めています。
 こう言った描写を見れば、子供たちももしかすると同じ行動を取ってくれるのではないかなという気がします。

 グレイブは何というか、やっぱり小物な感じが抜けませんね。ディアブルの力を取り込んだようでいて、逆に利用されていそうな気さえします。
 ここら辺はそのうち答えが提示されるでしょう。

 次回はいちご坂がネンドモンスターに襲われるようです(彼らってそういう名前だったのですね……)。そしてこのモンスターは、きっと町の人々なのでしょう。グレイブが姿を変えているため、彼が何かした模様。
 どうやらジュリオも復活するようです。果たしてどんな展開が描かれるのか。

 また、デコレーションは映画で作られたスイーツでした。前回もそうでしたね。次回からは元通り、といったところでしょうか。



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過去感想は下記より
アニメ感想:2017年夏期まとめ