※ネタバレあり。
  筆者の方針は元々、「こう考えれば、楽しめるんじゃない?」という脳内補完をするのが原則です。今作でもそれをできる限り徹底していくつもりでいます。
  できない作品ももちろんありますが、極力。最近、今作に置いてはできなくなってきています。作品のまとめに入っているため、と言うこともあるかと思います。


 話をまとめるための内容と言った感じ。大前提として必要最低限の描写はされているため、それに過不足があったかというのが論点になるような話だったなと。
 それで、筆者がそういうことを書くと言うことは、不足していたと感じたと言うことになります。

++あらすじ++
 みさきとライブをすることになったあおい、しかしリーダーのベースが抜けると言い出す。医者を継がねばならないのだと。
 落ち込むあおいはみさきに相談する。しかし相手は、冷たくあしらう。あなたの夢はそんな物だったのかと。

 落ち込むあおいをパジャマパーティーで慰めるいちかたち。

 枕投げで小腹が空いたところで、アイスを作ることに。その中で、あおいは打ち明け話をする。
 あおいにとって、リーダーはバンドに誘ってくれた人だった。曲も彼が作っていた。だからこの先、バンドは続けられない。
 だからいちかにスイーツが無くなったらどうするかを質問。しかしいちかは無くなっても作り続けるという。スイーツが無くても、材料はあるのでしょうと。あおいは駄目なんだというが、それでもいちかは答えを変えない。
 あおいはそれで気付く。自分がどうしたいかなのだと言うことを。
 そして、みんなが寝静まる中、曲を途中まで書き上げて、バンドのメンバーに見せた。みんなも、それに賛同し、完成させることに。

 そしてライブ会場に現れたWild Azur。みさきたちの後に演奏することに。
 しかしそこにエリシオが現れて、マジシャンに変身。会場の人々をネンドモンスターに。バンド仲間をマジックで消し、プリキュアたちも消してしまった。
 更にはあおいを声の出ない瓶に閉じ込めて、歌えなくしてしまう。しかしあおいは心で歌い、その瓶を破壊した。その歌のおかげでプリキュアたちも閉じ込められた空間から脱出。必殺技でエリシオを退散させた。

 そしてその後、あおいは書き上げた新曲を熱唱。声援を受ける。
 それを見守る、あおいの両親。父親は彼女が音楽の道へ行くことを察する。母親もまた、それを認める。水嶌だけが立神家の未来を案じたが、あおいの父親にお前が居るだろうと肩を叩かれるのだった。
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 あらすじはこんな感じ。細部間違っていたら申し訳ありません。

 今回の内容自体は全く問題が無いと感じていて、全体を通して考えると不足しているなと言うのが筆者の印象。
 特にバンドのリーダーのエピソードについては、率直に言って不要だったように思います。リーダーは彼で、曲を作っているのも彼で、一人でストリートで歌っていたあおいに惚れ込んで誘ってくれたのも彼なのです。そういったことが今回明かされたわけですが、今更そんなにたくさんの新情報を出されても整理しきれないというのが個人的な感想でした。
 それくらい、あおいとバンドメンバーとの関わりが薄かったことの証明になっていたように思います。
 頑なにバンドのリーダーと筆者が書いている理由なんて、彼の名前について、覚えられるほど印象に残っていないからですから。園部けいと言います、一応。ギターが横川りゅうた、ドラムの女性が浅香さらです。ホームページですぐに見つけられます。
 これだったら、憧れであるみさきをきっかけにして、バンドを続けるか選択させる展開にした方が説得力があったように思います。

 そもそもとして、あおいという存在自体が今作と不一致だったのは否めなかったのかなと。
 実は、あおいがキラパティを運営することが障壁となった描写は一度も描かれていません。スイーツを作ることとバンド活動を天秤に掛けられた、フラミンゴシュークリームを作った際の一度きりです。4話「3人そろってレッツ・ラ・まぜまぜ!」ですね。
 スイーツを作ることやお店を運営することやバンド活動をする事をやりくりすることの難しさを描く必要があるとは書きませんが、あおいがそういう状態にあることをバンドメンバーがどう感じているかはもっと描いても良かったように思います。序盤で示しただけに尚更。
 ただ、取り上げたとしても、描ききれなかっただろうとは考えてしまいますけども。

 今作においてスイーツ作りは、正しい方法であれば、絶対的に歓迎される物として扱われています。
 「心の支えになる物」のメタファーと言っても良いかも知れません。特にいちかやひまり、シエルを除く3人にとって、スイーツに関連する要素は、別格として扱われています。
 そこで、スイーツを作るという部分だけは、プリキュアと関連するが故に助け合っていることに違和感を覚えるわけです。そのことが、各々が問題としている事と、どうしようもないほどに独立しているからです。今回のあおいのバンド活動然り、ゆかりの退屈感然り。もちろん何でもスイーツで問題解決できるわけがないですから、自然なことなのですけども。
 そう描いていると言うことであれば、それで良いと思うわけですが、4話でそこの問題を提示していることが話をややこしくさせている気がするというか。
 当時自分はスイーツ作りと、各々の事情をどう扱うのだろうと、書いていました。それで描かれた物は前述の通り「スイーツ作りの絶対肯定」です。作品を見ていく上で、それは仕方のないことだったのだと思うようになりましたけども、やはり、少々残念だったかなと。

 残念と言えば、あおいについての家庭問題も同様にそう感じる部分がありますね。
 水嶌に認められた、ならば次は両親に認められなければならないだろう。そんな風に考えていたからです。
 ただ、これってもう一度認められるための過程を描こうとすると、反対されて認められるという描写を二回描かなければならないことになるのですよね。それはさすがにワンパターンです。だから山場としては、メンバー脱退による解散の危機で良かったのだろうと思います。
 しかし問題の片付け方は雑だと思いますね、正直。水嶌が保険みたいに扱われているところが特に。

 まあ、変な話あおいと水嶌はそういう関係になるのかなとか、ぼんやりと思いはするのですよね。
 あおいはお姫様だっこを二回されています。一回目は水嶌、二回目はあきら。水嶌の時は赤面していた、あきらの時は平然としていた。そういう事なのだと思います。
 そういえばあきらってプリキュアのメンバーについて、ひまりとシエル以外はお姫様だっこをしているということになるのですね。何というか、本当に王子様。
 そういう話になると何気にいちかもキュアパルフェとジュリオをお姫様だっこをしていたりするのですよね。
 何というかそう考えるとプリアラって、違う方向でものすごい作品だなと思えてきます。

 人間は夢を失わないものなのか、と言う発言は気になりましたね。エリシオは元から人間ではない可能性が出てきたというか。それとも、夢潰えてノワールの仲間入りをしたか。

 次回はひまりがスイーツ作りのオーディションに出る模様。やはりエリシオが策略を企てるようで。



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過去感想は下記より
アニメ感想:2017年夏期まとめ