※ネタバレあり。
  筆者の方針は元々、「こう考えれば、楽しめるんじゃない?」という脳内補完をするのが原則です。今作でもそれをできる限り徹底していくつもりでいます。
  できない作品ももちろんありますが、極力。最近、今作に置いてはできなくなってきています。作品のまとめに入っているため、と言うこともあるかと思います。


 何だったんだ、これは。と言うのが正直な感想。

++あらすじ++
 エリシオとの対決。エリシオはルミエルとノワールの力を使い、プリキュアたちと対峙する。
 その中、プリキュアは彼を問い質す。彼の感情が空っぽのはずがないと。
 どうして感情がないなら、私たちの感情を揺さぶったのか。それは、観察のためだ。
 その表情の変化は何だ。真似事をしただけだ。

 そして必殺技の打ち合いで、キラキラルが飛び散り、人々を元に戻す。更には、エリシオを圧倒することに成功する。
 だがエリシオは、地球ごと自らの体内に取り込み、全てを無に帰そうとする。

 そこでは人間たちも全て無に帰してしまう。
 プリキュアたちも消えてしまうのかと言うとき、長老がキラキラルを分けてくれたことで拘束から解かれる。
 みんな、姿は消えてもキラキラルは残っている。みんなもキラキラルを托してくれるという。だからと、プリキュアたちはそのキラキラルを掻き集めてスイーツを作ろうとする。だが、それは失敗に終わる。

 その中、エリシオが閉じこもっているのを発見する。
 そしてエリシオはルミエルが作ったスイーツを、ノワールが闇に染めたことで生まれた存在であり、空っぽではなく、キラキラルが存在していたことを発見する。

 そして、そのキラキラルも混ぜた上で、地球規模のスイーツを作り上げる。
 その結果、地球は再構築される。ノワールはホイップたちが作る、みんなが笑顔になる世界は素敵だからと、それを期待すると笑う。
 そして、ノワールとルミエルをカードから解放する。そして自分は姿を消す。

 空から下りていく中、ホイップはいちご山のてっぺんにケーキが作られているのを発見する。それはいちかの誕生日のために用意したものだと、マカロンは言う。
 ホイップは息を吹きかけてロウソクの火を消す。

 地上に降り立つと、変身が解ける。キラパティにリオとビブリーと長老が待っている。そして、自分たち以外ははエリシオとの決戦、その時のキラキラルでスイーツを作り出したことは、忘れてしまったようだと話す。
 パーティの途中だから入るように、ビブリーは促す。
 するとその中にはみんながいて、いちかの誕生日を祝ってくれる。いちかは満面の笑みでお礼を言うのだった。
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 あらすじは簡単にこんな感じ。細部間違っていたら申し訳ありません。

 いやもう、冒頭に書いたとおりです。キラキラルという要素が極限にまで拡大解釈されて、話しについて行けませんでした。
 描くべき物は全部描いた。けれどそれがそのまま感動に繋がるとは限らない。その証明のような展開になっていたというか。まあ、あくまで個人的な感想ではあるのですけど。

 人は大好きな物が違うから争いが起こることもある。けれど、違う好きな物で繋がることもできる。その違う好きな物は、いちかたちにとってはスイーツだったのだ。
 スイーツがなければ、それを大好きだという感情がなければ、みんなに出会うことはできなかった。だからエリシオの言うように、無くすなんてことをしたくない。

 エリシオの目的はあくまで争いを無くすことだった。大好きという感情が大嫌いという感情を生んでしまう。その、悪い側面だけを見て、無くしてしまった方が良いと極端なことを考えてしまったが故の行動だったのだ。
 だから、いちかたちの大好きによって繋がることのできることを、みんなが笑顔になれることについて、托すことにした。そんな結末だったのでしょう。

 とまあ、そういうことを筆者なりに解釈した上で、やっぱり詰め込みすぎたよね。と言う一言になってしまうのですけども。そしてその割りに、キャラクターの扱いは丁寧であったとは言えなかったというか。
 前話でも書きましたけど、やっぱりCMまたぎの映像にくらい、シエルを登場させましょうよと。で、OPのジュリオの映像はせめてリオが歩いている姿に変えましょうよと。
 シエルが仲間入りしたときは、ジュリオの姿を消すようにする。リオが復活したときは、リオを登場させて、それに喜んだシエルに飛びつかせる。くらいのこと、しても良かったのではないかと、今になっても思ってしまう。

 で、とうとう肉弾戦の解禁。そりゃあそうだろうなという。最後だから大盤振る舞いです。
 ただやっぱり普段から肉弾戦を描いていないと、いざ気合いを入れたときに違和感がありますね。何というか、絵を描かない自分がこんなことを書くのもおこがましいのですが、ぎこちないというか。
 今までキャラクターの経験を活かした肉弾戦、ということができないので、どうしても違和感があります。これならむしろ飛び道具を工夫した使い方をする、と言う戦闘に抑えた方が良かったかもしれません。
 それと単純に、スイーツという媒体を使って戦闘を描くのは、かなり難しかったのではないかなと思いました。ビジュアル的に映えないなと。筆者は、そんなことを考えていましたね。

 グレイブの扱いは、意味深ですね。
 悪であり続ける彼は、正気に戻ったとしてもキラキラルを闇に変えてしまう存在である。しかし一度エリシオに取り込まれれば、そんな彼も地球を再構成するキラキラルの一部となることができると。
 恐らく、光も闇も両方必要なのだと言うことを示したかったのだろうなと、そんなことを思いました。
 あとは何というか、やっぱり人の形をしたキャラクターをそのまま消滅させるのは違和感があったよなと言ったところでしょうか。まあ何というか、上手く決着させたなと言ったところでしょう。ディアブルはどうなるのか、と言う部分はありますけど。何だか途中でノワールが生みだしたエネルギーとして扱われるようになった気はしますが。

 リオの、「自分たち以外はさっきのこと(エリシオとの対戦のことですね)を覚えていないようだ」という発言は、抜かりの無さが逆に違和感になっているなと思いました。
 ツッコミ所を潰すための発言が、妙にぎこちない説明になってしまっているというか。こんな違和感があるくらいなら、ひとまず今回はその部分の問題は置いておいても良かった気がします。
 次回で、「エリシオと戦ったときのことを、みんなは覚えていないみたいでした」と回想させるくらいで充分だった気がします。

 ともかく、今作も最終決戦を終えた。といったところでしょう。そう言えば最終フォーム的な物がなかったのが新鮮に感じましたね。筆者が気付けなかっただけかも知れないですが。

 余談ですが、さすがに地球を作り出したスイーツまではデコレーションしなかったですね。そりゃあ当然なのですけども。
 次回はとうとう最終回。話をまとめにかかる模様。はてさて、しっかりとまとまるでしょうか。前作のようにバトンタッチを本編で描いたりするのでしょうか。そういった所も気になるところ。



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過去感想は下記より
アニメ感想:2018年冬期まとめ