※ネタバレあり。
  楽しんで視聴するのが方針ですが、もしもできなかったらごめんなさいと言った形。できなかったときは事前に書きます。
  無論、楽しめない理由は作品にではなく、自分に責任があると思います。一笑に付してください。あと、過去作のことは比較的な意味で触れることにしました。その方が楽しく書けるので。


 うーん。まあ、今回の内容についてはやっぱりあんまり書くこと無いですね。
 酷評ですね……。素人のくせにダメ出しみたいなことを書いています。

++あらすじ++
 アンリのショーが控えている。アンリは足に不安がありつつも、今回のショーだけはと意気込んでいる。しかし事故に巻き込まれ足を負傷。
 もう前のように跳べない事実に、彼はクライアス社に屈してしまう。生み出されるオシマイダー。

 けれどプリキュアたちの励ましにより、なんでもできる、なんでもなれることを思い出す。
 プリキュアたちの力を借りて、キュアアンフィニへと変身。観客たちの観ている中でショーを披露し、オシマイダーの隙も作る。

 そして、プリキュアたちの必殺技でオシマイダーを浄化。
 その後病院でアンフィニが無限を意味することを伝えるのだった。そうして自分もこれからやりたいことを探すと告げる。
 プリキュア三人を翼のプリキュアだと称する。空を舞うエトワール、天使のアンジュ。フランス語で翼の意味を持つエール。

 みんなの心をフレフレしたいというはなに、頑張れと言うのだった。
++++++++

 雑あらすじ。

 アンリに対しての評価はもう33話で決定しているのでこれ以上書くことが無いです。
 作者の寵愛を受けてメインキャラクターよりも丁寧に描かれている。
 その描かれ方も、要素の盛りすぎで一つ一つの印象が薄く、問題提起としてはほど遠い物になっている。
 彼に対して視聴者は、日本人と外国人のハーフであることについての葛藤と、精神的・肉体的に男性的であることを強いられる葛藤と、足の負傷による葛藤とがあることを、数少ない描写から想像してあげなければいけません。
 筆者は、無理があるのではないかなと思います。どのテーマも、1クールかけても余り有るものですから。
 まあ今作、そういう描写がべらぼうに多いわけですが。

 それで思うのは、今作は共感してもらえる人にだけ伝わるように描いている節があるなと。アンリが究極系なので、なおさら感じますね。例をいくつか挙げます。
++++
・日本人女性とパリジャンのハーフを、ダブルと発言すること
・帝王切開は正しい出産ではないと自信をなくしている人物に、帝王切開も立派なお産だと伝えること
・男はこうするべきと言った主張に、ジェンダーフリーを妨げるのはおかしいと反論すること
・女がギターを弾くべきではないという主張に、心を縛るなと反論すること
++++
 今作で行われたこれらの主張に対しては、特に説明はなく、発言した時点で絶対的な正解として示されます。
 これだと、元々これらの問題に興味を持っている人間しか共感出来ません。筆者の個人的な感覚ですが、これでは主張ではなく、言ってみただけです。見た人も、「何を言っているか分からない」か、「うんうんそうだよねー」くらいで終わってしまうでしょう。
 こういう主張をする場合、それが現代社会で浸透した価値観でないのならば、何故と言う部分を掘り下げなければいけません。
 特に筆者は、「帝王切開が正しい出産ではないという価値観がある」ということを知りませんでした。その中で「帝王切開だって立派な出産だよ」と言われたって訳がわかりません。勉強不足と言われればそれまでですが、伝えたい相手が勉強してくれるとは限らないわけです。そんな事情がある以上、伝える側には丁寧に描く義務があると思います。
 一応、筆者は帝王切開の扱いについては、当時調べています(35話)。こういう風に調べる人ばかりではないという話です。

 他の件も同じ話です。ダブルという言葉があるのも初めて知りました。ジェンダーフリーは、筆者はそれなりに予備知識があったので説明不要でしたが、それでもまだまだ描き足りないと思います。
 どうして男はこうするべきだと相手が主張しているのか、そこもしっかりと描かなければいけないと思います。
 ギターについては少々時代後れですね。女性バンドが台頭しているこの時代には、むしろ反対されることに違和感があります。だからこその、令嬢設定なのでしょう。

 とにかくこれくらい薄味にするならば、描く意味も無かったと思います。アンリの件だって、ジェンダーフリーを提示した後に、足のケガを主題に移していました。そのせいで、ジェンダーフリー側の問題から逃げてしまったように思います。

 これだけたくさん提示するなら、むしろ主張したい価値観が当然の物とされている描写をした方が良かったように思います。
 日本人女性とパリジャンのハーフはダブルと呼ぶことは当たり前。帝王切開をすると明るい様子で話させる。男が女性のような格好をしていても気に留めない。女性がギターを弾いている場面も普通に流してしまう。みたいに。
 まあそれはそれで、歪んだ価値観を植え付けようとしている、みたいなことを書かれる恐れはあるのでしょうが。変な話、過去の作品について触れて申し訳ないのですが、まほプリもプリアラも、それぞれみらいとリコ、ゆかりとあきらという女同士で、より親密である関係だということをさらっと描いていました。あのようにアンリ等々で示されていた物を描けば良かったと思っています。
 言ってはなんですが、このテーマを描きたいと思っている人物が、恐らくは坪田文さんなのかも知れませんが、問題自体を消化しきれないまま出してしまった印象を受けています。
 まあ、この話題はどう書いたってグダグダになるので、この辺りで止めておきましょう。
 何せアンリが33話で言っていたように、「一人にわかってもらえればいい」と言うことなのでしょうから。

 それと、確かオシマイダーって生み出した人間の感情に大きく左右されるんじゃなかったでしたっけ。何が言いたいかというと、アンリが奮起した際に、オシマイダーも弱体化すべきなのではと言う話です。
 記憶が定かでないのですが、猛オシマイダーに強化された際に、そこら辺の設定はなくなったのでしたっけ。すみません、覚えていません。とりあえず思いついたので書いときました。

 後はキュアアンフィニについて、特に書くことが無いのですが、まあ無理矢理にでも。
 男性初のプリキュア化と言えば、本人がそう名乗っているからそうなのだとか書くつもりは無いです。
 今作のプリキュアが未来の希望を守るための存在であると定義されるなら、ショーを観ることができない観客たちに一度限りでもショーという希望を見せてあげるために変身したアンリは、間違いなくプリキュアなのではないでしょうか。くらいですかね。
 ぶっちゃけ彼が初であろうとなかろうと、どちらでも構わないというのが正直なところです。今後レギュラーで男のプリキュアが登場出来るようになったら良いですね、面白くなるアイデアと結びつけた形で、と書くくらいしかできません。
 個人的には前作のリオがプリキュアになった方が納得いきますね。むしろ、シエルよりも相応しいと思っているくらいですから。

 アンフィニのコスチュームがはなの描いた絵に結びついているのは良かったですね。はなの特徴を活かしていると思いました。
 アンフィニの変身が解けて落下したとき、助けたのがえみるの兄だったのは、苦笑してしまいました。はながまたもや主人公らしい行動を取らせてもらえなかったことよりも、気になったのは「これ二人とも大怪我するだろ」ということでしたけど。
 とりあえずはなの行動はまたもや遮られたわけですね。えみるに引き続き2回目です。まあ今回は走り出す暇すら与えないほど、えみるの兄の行動が早かった訳ですが。
 ただ後々こう言った描写全体を考えてみると、アンリ関連はプリキュアから切り離されて展開していたよなーと、思いましたね。
 もっとテーマの落とし込みをすべきだったと思います。
 あーあと、オープニングがビシンからアンリに変わっていましたね。一話限りの闇落ちでは、それがどうしたという感じですが。

 チャラリートが出ていたのは良かったと思います。はなの行動の成果が示されていて。

 次回はほまれの恋に決着をつけるみたいですね。まあ、結果はわかっているので消化試合なのですが、果たして。



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過去感想は下記より
アニメ感想:2018年春期まとめ