※ネタバレあり。
  楽しんで視聴するのが方針ですが、もしもできなかったらごめんなさいと言った形。できなかったときは事前に書きます。
  無論、楽しめない理由は作品にではなく、自分に責任があると思います。一笑に付してください。
※過去作のことは比較的な意味で触れています。記憶違いをしていることもあるので、その時はご指摘ください。訂正させていただきます。


 村山功さんが脚本を書いたんだろうなーと思ったら、やっぱりそうだった。
 まあまあ面白かったので酷評したくないのですけど……これは酷評ですね。どうしてこんな描き方に、と言う感じかなと。

++あらすじ++
 まどかが生徒会の引き継ぎでいない中、まどかの父親にララが宇宙人だと疑われる。言い逃れをしてその場は逃れる。しかし、彼は今度は、クラスメートたちに「ジョー・テング先生がいつの間にか居なくなった理由」「突然意識を失う理由」、これらにララが関係しているのではないかと吹き込む(悪意のある書き方をしています、そりゃあ疑いがあるなら危険性を考慮して迅速に伝えるのは常識です)。

 そのためによそよそしくなるクラスメート。クラスメートはひかるがララに操られていないか疑う。その発言をララは聞いてしまい、図書館へ。ひかるは追いかける。
 ララが泣いているのを、ひかるは抱き締める。

 一方、クラスメートの所にカッパードが襲ってくる。
 ひかるとララは駆けつけ、他のメンバーもフワのワープで到着。まどかも駆けつけてきた。そして、クラスメートたちの前で変身。

 自分の言うとおり裏切られたと発言するカッパードに、ララは反論。自分を受け入れてくれたクラスメートは、友達と発言する。「地球人のララ」を受け入れてくれたと。
 クラスメートの歪んだイマジネーションが消える。
 そのため、困惑しているまどかの父親からイマジネーションを奪う。全てを巻き添えにする弓矢の攻撃から、クラスメートを守る。友達を守ると決意したララにトゥインクルイマジネーションが発動。
 攻撃を退け、5人の必殺技で武器を浄化。

 まどかの父親が目覚めると、ララはクラスの一員だとクラスメートが言って、それにまどかも同意。まどかの父親を諦めさせる。
 ララは触手で挨拶をして、プルンスは青春だと泣くのだった。
++++++++

 雑あらすじ。さらっと。細部間違っていたらごめんなさい。オープニングはまだ映画の宣伝中。

 何が「どうしてこんな描き方に」なのかというと、それはもう、ララが宇宙人だとばれてしまった事への解決方法です。「いや、そうじゃないのでは」、です。
 ここでクラスメートが取るべき行動は、【悪い宇宙人に襲われて、ララがその悪い宇宙人を倒すために戦ってくれていることを目撃してから、応援を始める】などというものであってはいけないと思います。
 【普段のララの様子を思い返して、ちゃんと話し合うべきだと考える。そしてララが宇宙人だったとして、自分たちの傍で一緒に学び遊んでいた理由はなんなのか、確かめる決意をする】という描かれ方であるべきだったのではないかなと。そうでないにしろ、とにかくクラスメートがカッパードに襲われる前に何かの行動を起こすべきだった気がします。
 ララにしても同様で、ララがクラスメートに説明する、正体を明かす、そんな決意をする描写もあっても良かったでしょう。
 つまりカッパードが下記の状況を提供してくれるような、そんな展開であってはいけなかったと思います。
======
・ララが安全かをクラスメートに悩んだり、ララがみんなに説明する決意をしたりする暇を与えず、クラスメートを襲ってくれた
・カッパードとララが戦えば、誤解が解けるような状況を用意してくれた
・「ほら裏切られたろう」などと、否定すれば誤解が解ける都合の良い質問までしてくれた
・意識を失う原因はララではなく、今正に襲ってきているカッパードなのだと、まどかの父親を使って証明までしてくれた
======
 ララの誤解を解くのに都合が良すぎて共謀を疑うレベル。
 ……いや、別にいいとは思うんです、今回の展開でも。でも、本当にそれで良いの? と、筆者は考えてしまいます。
 ここってララが、ララにしか言えない言葉でクラスメートを説得して、クラスメートもそれに胸を打たれて、ララが安全だと確信した方が面白かったのではないかなと。例えばクラスメートを友達としてみていたことを証明するために、「カルノリはノリは軽いけど、何事も平等に見てくれている(ララとか桜子のことですね)」とか、「桜子は自分のことばっかりのように見えるけど、実は人一倍学校のこと、クラスのことを思っている」といったことを話すことだってできたのかなと。まあ、そうすると過去のエピソードについても覚えておいてもらわないといけないので、なかなか大変なのかもしれませんが。

 というか今思うと、トゥインクルイマジネーションのことを聞くためにたまたまアブラハムが来ていたのも都合が良いですね……。まどかの方は仕方ないとして。
 そもそも宇宙船は小型化の機能が付いているため、まどかの父が来るときに隠せば良かったという話もありますが。
 そのまどかの父も、まずまどかに事情を訊かないところも不自然です。お前の娘の弓道大会に応援に来てて、娘と仲良くしていた人物だぞと。まあ娘が隠し事をしているのを察しているから、わざわざ訊かなかっただけかも知れないですけど。
 何が言いたいって、今回の展開に至るために、色々斟酌しないといけない要素が多いという話です。
 まどかの父親が突然現れて、ララが宇宙人の疑いであると伝えられるのをクラスメートが信用したのは、きっと彼女の父親が宇宙開発に関する政府の高官であることが知れているからなのだろうな、とか。彼の出番が少ないので、設定がもはや伏線回収レベルのロングパスになっている。まあそれくらいは忘れられはしないか……なら前述のクラスメートのことをララが話すという展開もできたのではとか思いましたが、そもそも素人の思い付きだから面白くなる保証など無いと言うことに気付いたので、もう止しておきます。

 でも少なくともカッパードが襲ってくれたおかげで解けた誤解だと、ララが今まで築いてきたクラスメートとの関係を無下にしているようで、少し残念な気持ちになった。と言うのが個人的な思いです。
 もちろんララがここで初対面だったら、何を言っても信用してはもらえなかったでしょうから、学校での生活は無駄ではなかったと言うことにはなるのでしょうけども。それでも、という話。

 みんな全員物事に対して受け身だったので、ぶっちゃけ特に書くことが無いです。
 カッパードが裏切られただろうと言って、そんなの関係ない、私の友達だ、受け入れてくれたんだとララが言って。その言葉に胸を打たれたクラスメートは歪んだイマジネーションが消える、と。
 ……そもそもどうしてカッパードは歪んだイマジネーションを求めていたのだろうという気はしますが、きっとプリキュアと戦うためのエネルギーを集めようとしていたのでしょう。
 そして、今回の元凶であるまどかの父親が狙われて、ララがトゥインクルイマジネーションに目覚めて、撃退。
 まどかの父親が目を覚まして、クラスメートはララを、ひかるたちがプリキュアであることを隠す決意をする、と。そういう展開になったという印象しか無いです。

 あと一番何気に酷いのは、テンジョウが変装していたジョー・テングの扱いだと思うのです。あの先生、学校で正式に雇った人として扱われていた模様。
 ララが先生が突然いなくなったことの犯人として疑われていることは仕方ないと思うのですが、むしろ上記のことの方が問題だと思います。
 これ、不法侵入してきた人を先生として、学校が処理していたって事になるわけですから。それとも学校側をノットレイダーが洗脳していたと言うことでしょうか。そうでないならあの学校、生徒どころか政府にまで隠蔽していたことになってしまう(ジョーのことでララを疑っていると伝えたのは、まどかの父親ですからね)。怖い。

 次回はまどかが何かを決意するようです。恐らく、父親に宇宙人関連とかを明かすのではないかなと、そんなことを思います。果たして。



スター☆トゥインクルプリキュア vol.1[Blu-ray]

 ※上記以外の物でも良いので、リンク先より何か買っていただけると励みになります。



過去感想は下記より
アニメ感想:プリキュア感想まとめ