※ネタバレあり。
 楽しんで視聴するのが方針ですが、もしもできなかったらごめんなさいと言った形。
 過去作のことも触れる方針。ネタバレを含むので未視聴の方はご注意いただけると幸いです。
 記憶違いをしていることもあるので、その時はご指摘ください。訂正させていただきます。


 あすみに好きを教えるための回でした。ただ、少し話のすり替えがあったような気がしました。
 今回はエレメントさんを探せでしたね。実りのエレメントを探すものでした。

++あらすじ++
 あすみに新しい部屋が用意される。ラテの寝床まで移動させたため、ラテは不満顔。

 シンドイーネはダルイゼンにメガパーツのことを教えられる。それで早く地球を蝕めばキングビョーゲンに会えると言われ、張り切って乗り出していく。教えてしまったことにグアイワルは不満を漏らすが、効率よく汚染するべきなのに隠す必要はあるのかとダルイゼンは言い、グアイワルは一層不愉快な表情に。

 のどかは学校であすみが部屋をもらい喜んでいたことを話す。しかしちゆは彼女が一人お留守番していることを心配するのだった。ラテもラビリンもいるから大丈夫と言われるがのどかは心配になる。

 あすみはラテに食事を大量に上げようとしたり、布団を被せすぎたり、心配なあまり散歩に行くのも止めようとする。ラビリンはそんなにうるさくしたらラテ様だって嫌だと言い、ラテと一緒に散歩に行ってしまうのだった。

 のどかは放課後急いで帰っていた。ちゆとひなたは帰宅途中、あすみが半透明になっているのを見つける。ひなたがごまかしている間に、ちゆがちゆの家に連れて行く。
 そして、ちゆは理由を聞く。あすみはラテに避けられているようで、自分はもうどうしたら良いかわからないのだという。ちゆは地球の神秘と驚く。
 消えてしまいたいという彼女に、そんなに悲しいのね。と、悲しみの感情を教える。そこに弟のとうじがおやつを持ってくる。ちゆはばれないように部屋の前で受け取ってそそくさと襖を閉めてしまう。
 おやつのすこやか饅頭を食べると、美味しいと言い、何個も食べるうちにあすみの姿は徐々に元に戻る。うっすらと透けている程度まで。
 ちゆは甘いものが好きなのだと言うことを教えてあげる。美味しいことを好きというのか訊ねるあすみに、それだけではないとちゆは言う。
 例えばと、足湯が温かいから好きとちゆは紹介。好きはいいものだと言うあすみに、好きは良いものばかりではないかもと言う。時には辛いけど、好きを辞められないものもあると。
 そしてハイジャンプの練習について見に来て欲しいという。自分が一番好きな物だと。

 そして時間は進み夜。のどかがちゆに電話でお礼を言う場面へ。ちゆは言う。今あすみはこの世界のことや、自分の中に起こる色々な気持ちをいっぺんに吸収しようとしている。それを少しでも手助けできたら良い。
 あすみはその中、眠っているラテに手を差し伸べあぐねていた。

 翌日グラウンド。ちゆはハイジャンプのバーを高めに設定する。しかしそれが理由で失敗続き。それを見てあすみは、どうしてと困った表情。
 シンドイーネはその様子を見て、不快に。水道を使ってメガビョーゲンを生成。

 何故失敗続きなのに挑戦するのか訊ねるあすみ。ちゆはハイジャンプが好きだからと答える。練習はハードだし、失敗もするけれど。でも好きだと。どうしたら巧く飛べるのか、いつも考えている。この気持ちは止めようと思っても止められない。好きってきっとそういう物。
 あすみの心にもそういう好きな気持ちがあるのではないかと。
 そこにラテとラビリンたちが散歩の途中だったと立ち寄る。ラテはあすみの事を避けようとし、あすみはまたもや透けてしまう。ニャトランをひなたが踊らせてみるが効果無し。そこにラテがくしゃみをしてメガビョーゲンの存在が判明。あすみは戦える状態でないため、3人で向かうことに。

 汚染を進めるメガビョーゲンとシンドイーネを見つけ、変身。あすみも走って向かってきていた。
 水を浴びせられるのも蹴りを入れて転倒させる。しかしシンドイーネはメガパーツによりメガビョーゲンを強化。のどかたちはそれがダルイゼンが取っていったものだと気付く。
 ちゆがメガビョーゲンの欠片を使って成長を早めていたことに感付く。
 水が威力を増し、強化された汚染により、テニスコートが壊されてしまう。それを見てあすみは表情を曇らせる。先程、ちゆが好きを説明してくれたときに生徒たちが頑張ってテニスの素振りをしていたのを見ていたため。
 強力な攻撃に3人は追い詰められてしまう。サッカーボールがラテの方へ転がり、あすみはそちらへ。シンドイーネはメガパーツを回収。

 あすみはラテを守ったことで、ちゆが止められない気持ちのことを話していたのを思う。ラテのことが好き、大好きだという。だから心配しすぎてしまったのだと。これからはラテの気持ちを第一に考えて一緒にいる。ラテは返事をする。そして変身。
 3人の前に降り立つ。シンドイーネが相手になってやると行っている間にもう姿は無く、メガビョーゲンの背後に回り攻撃を食らわせる。蛇口がグルグルと回る中、ひなたもそれを加速させる。その隙にキュアスキャンで水のエレメントの場所を確認。氷のエレメントで砲口を凍らせる。
 大好きなキングビョーゲンに会いたいだけと憤慨するシンドイーネ。あすみは大好きなのは構わない、けれどあたくしの、そしてみんなの大好きを傷付けることは許さないと、必殺技でメガビョーゲンを浄化。ラテも元気に。
 浸食は直ったが、コートなどは壊れたまま。シンドイーネは捨てセリフを残し退散。
 水のエレメントはもう大丈夫と言う。

 ラビリンはラテが避けていた理由、あすみに怒られると思っていたからだと説明する。のどかは母親に心配されていたこと、それだけ大切にしてもらっていたと言うことを話す。それはつまりと言うあすみに、好きと言うことだとちゆは言う。
 夕日が明るくみんなを照らし、あすみは言うのだった。「この世界にも私の心の中にも、まだまだ知らないことがたくさんありそうですね」。
++++++++

 雑あらすじ。さらっと。間違っていたらごめんなさい。感情の変化系はあらすじが長くなって辛い。

 率直に感じた物を書いてしまうのですが、あすみがラテを好きということを前提にするのは良くないのではと言う気がしました。
 あすみはラテを守るために生み出された存在なので、ラテのことを心配するのは当たり前のことだからです。そこを、ラテが好きだから心配になっているとするのは、論点がすり替わってしまっているのかなと。
 変身をする際に、ラテを守るための力をお手当に使って欲しいと言われた。だから今彼女はラテを守るためにいるわけではない。その役割はもう、地球をお手当てをするというものに変わっている。なのであすみがラテを心配になるのは、あくまで彼女自身の感情によるもの。と言う所まで考えてみましたが、さすがに難しい気もしました。
 どちらかというと、ラテに対しての感情についても整理する回が必要だったのではないかとか、そういうことを思いました。それが難しいのであれば、ラテのことばかり考えるのでは無く、別のものも見つけた方が良いと言う観点で描いた方がよかったのではないかとか、そういうことを考えました。あるいは、あえてラテの感情については触れないようにするか(それはそれで不自然になりそうだけど)。
 グラウンドの備品が壊されてしまったことに怒りを覚えるあすみなど、そこら辺の好きの感情に対して大切にしたいという気持ちの芽生えなどはしっかりと描けている分、違和感があるというか。
 のどかの母親が、のどかのことを心配していたという描写を入れることで「心配=好き」という要素を強化していましたが、好きだから心配であることと、心配であるから好きというのは、結びつけづらいような。あすみは「ラテが好きな人物」として生み出されたするのも、さすがにというか。
 多分ここら辺は答えが出ないところな気がするので、あんまり考えてもしょうがない気もします。なんとなく、前回の次回予告くらいの「好きな物も、好きな食べ物も全部ラテ」と言っていた時の軽いノリで進めても面白かったのかなとか、思ったりしました。

 ともかくのどかの家って何気に豊かなんですよね。突然見知らぬ女性をホームステイさせるだけの財力があるというだけでなく、部屋をあてがうこともできるわけですから。
 それとあまり言及されることはないのでしょうが、のどかに対して、その望みを叶えてあげたいという思いがあるのだろうなと。そして今作ではそのことについて、ネガティブな要素として話を形作りはしないのだろうなと。
 そういう意味では今作の大人はそのような、子供を支える、優しい存在として徹底して描かれているということなのかなと。他のプリキュア作品では、ここら辺に(改善はされる場合もあるものの)ネガティブな要素を用意していたりするものもあるので、結構印象に残りますね。

 シンドイーネがメガパーツをこれ見よがしに使用してくれたので、のどかたちもその存在を知ることができました。今後、メガパーツを回収させないようにするという動きも描いていく、ということはあるのでしょうか。戦術的な広がりが生まれそうで楽しみです。
 そのシンドイーネが大好きなキングビョーゲン復活のために、他の人の大好きを蔑ろにしていて、それは許されない行為だというやりとりがありました。現実はその人の大好きが他の人の大好きを傷付けかねないことはあるわけですが、多分あすみに関してはそこまで深い話にはならないでしょう。

 何回か書いているかも知れませんが、やっぱりメガビョーゲンが浸食したものはある程度治せるけど、壊したものは修理されないのですよね。シビアな側面が垣間見えるよなと。

 ラビリンたちラテだけで散歩していることが判明。妖精がついているとは言え、端から見たら犬が野放しになっていることになるわけですが、まああんまり突っ込むべき所ではないのでしょう。ラビリンたちも姿を見せることはできないとは言え、ちゃんとラテのお世話ができるのです。

 ひとまず、あすみの「好き」という感情については、今回の話で一区切りになるのかなと思います。
 次回はあすみに「可愛い」という感情を教える模様。犬だったり、着ぐるみのようなパジャマだったり、そういう物を絡めてくる模様。果たして。



スター☆トゥインクルプリキュア vol.1[Blu-ray]

 ※上記以外の物でも良いので、リンク先より何か買っていただけると励みになります。



過去感想は下記より
アニメ感想:プリキュア感想まとめ